今回から何度かに分けて、歯医者さんで普段行っている事や、お口のトラブルを治すために皆さんに知ってもらいたい事を書いていこうと思います。よろしくお願いします!
むし歯も歯周病も、細菌感染(バイ菌がつくこと)が原因です。
歯ブラシやフロスでケアすれば防ぐ事のできる生活習慣病です。
生活習慣病ということは、一度治った後も気が抜けないのがやっかいな所です。
でも、しっかりケアすれば悪さをしないように付き合っていく事ができます。
大きな、大変な治療が必要にならないように一緒に頑張りましょう!
むし歯について!
むし歯は、歯についた食べ物を使って、バイ菌が酸を作る事が原因です。
時間がたつと、お口の中の唾液が、酸性を中和してくれます。
そのため、食事をするたび歯の表面は少しだけ溶かされ、唾液の働きでまた元に戻っています。
ですが、唾液の量が減ったり(口呼吸で乾燥、加齢での唾液量減少)
汚れがついたままのところがあると、そこからむし歯が進んできます。
そのため、むし歯予防で大切なのはしっかり汚れを取り除く事と、
だらだら長時間食べず、時間を決めて食事をとる事です。
とくに子供のむし歯は、だらだら食べや頻繁な間食、甘い飲み物の頻回摂取が大きな原因です。
歯周病(歯槽膿漏)について!
むし歯と同様、歯周病のバイ菌は大人になるとどんな人のお口の中にもいるのです。
むし歯で言う酸性と唾液の中和のように、
バイ菌がつくと歯肉炎(はぐきが赤くなる)になりますが、
バイ菌、汚れを取り除くと治ります。
しかし、穴のあいたむし歯が放っておいて治らないように、
歯肉炎がすすんで歯を支える骨が減ると、元には戻りません。
炎症が歯を支える骨にまで及んだ状態を、歯周病と呼びます。
歯周病が進行する原因はふたつ、
お口の中についた汚れ(歯ぐきの近くの汚れ)と、
歯にかかる負担の大きさ、とがあります。
汚れを取るのはむし歯予防と同じですが、
歯周病予防ははぐきとの境目を特にきれいにすることが大切です。
歯にかかる負担とは、食事の際の負担もありますが、
それよりも無意識の噛みしめや、寝ているときの歯ぎしりが原因です。
負担が増えて歯が揺れてきたら、まわりの歯と歯をかぶせものでつなぐ
歯周補綴という治療が必須になります。
むし歯でないのに歯を削ってかぶせもの(差し歯)を入れますが、
揺れがひどくなり、抜けてしまうよりも、ずっとずっと歯は長持ちします。
今見てきた通り、むし歯と歯周病には原因があります。
歯のクリーニングや、噛み合わせの負担をケアすることで、
お口の健康はかならず維持できます。
生活習慣病ですから、普段のケアや生活が大切ですね。